【知ってる?】はさみの切れ味が悪い時に試してほしい驚きの復活方法

文房具とはさみ

日常生活で地味ながら大活躍するはさみ、ハサミ、鋏…
普通に切れる事が当たり前になっていますが、気がつくと切れ味が悪くなっていたり、とても使い難くなっていたりしますよね。今回はその不調のはさみを復活させる方法をまとめてみました。

はさみの切れ味が悪くなる2つの原因

切れ味を復活させる方法の理解を深めるために、そもそも何で切れ味が悪くなるのか、その原因を確認しましょう。

刃先に傷が付いたりして傷んでしまった

はさみで硬い物を切ると、当然ですが刃先が傷つきます。
はさみの種類によって「硬い物」は異なるので、作業に適したはさみを使うことで傷は着きにくくなりますけど、それでも使っていれば痛みますよね。

文房具のはさみやキッチンばさみ

一般的によく使う文房具のはさみやキッチンばさみは多目的に使われるので、硬い金属などを切ってしまうことがあります。
紙を切った時にホチキスのタマを挟んでしまうことってありますよね。
金属類をガチッと挟んでしまうと、ほとんどの場合に刃先が傷ついて切れ味は落ちます。

工作で使うはさみ

工作の場合は電気を流すニクロム線やハリガネが代表的な原因でしょう。
金属と言っても、ほとんどが比較的柔らかい材質ですが、それでもはさみの刃は痛みます。
はさみを傷めないためにも、工作の配線材やハリガネはニッパーなどの専用工具で切りましょうね。

汚れがついてしまった

デスクワークや工作などで使うはさみは、いつのまにか切れ味が悪くなります。
その多くの原因が刃先の汚れです。
また、汚れが着いて切れ味が悪い状態ではさみを使うと、更に汚れが増えてますます切れなくなります。

テープ類の粘着成分にご注意

特にデスクワークで使うセロテープや両面テープ、ガムテープなどは、頻繁に切る機会があるので、粘着成分がはさみに残るのです。
はさみに粘着成分が着くと、次にテープ類を切る時にさらに粘着成分を残しやすくなるので、はさみの切れ味はどんどん悪くなります。
また、細かな作業中に小さく切ったセロハンテープなどが刃先に貼り付ついてしまうこともあります。
当然ですが、刃先に異物が付着すると切れ味がどんどん落ちていきます。

はさみの刃の仕組みと切り方

基本的な原因が解ったところで、切れ味を復活させるためにはさみの刃の構造と切り方について確認しましょう。

外刃と内刃

はさみの刃が接する側を内刃、逆側の鋭角になっている部分を外刃といいます。
はさみの切れ味が悪い時には外刃だけを対象に、刃を研いだりゴミを取ったりします。
内刃ははさみの構造上、汚れを落とすだけで研ぐことはしません。
内刃を研いでしまうと切れないはさみになってしまうのでご注意ください。

押し切りと引き切り

はさみの使い方によっても刃先の傷や汚れの付き方が異なります。
一般的なはさみの切り方には押し切りと引き切りがあり、用途が異なります。

押し切りは一般的な切り方

花瓶に生ける花の高さを調整したいときなど、パチンパチンと切りますよね。
その切り方が押し切りです。
切るものをはさみに挟んで、力で押し切る感じですね。
その際に金属などを切ってしまうと傷が付いて切れ味が悪い状態になります。

引き切りは繊細な切り方

引き切りは、紙や布などを細かい部分まで気を使って切る方法です。
なかなかイメージが浮かばないと思いますが、例として、職人さんがマグロの刺し身をひとつひとつ丁寧に切り分ける姿を想像してみると解りやすいです。
職人さんの包丁の動きはとても繊細で、力まかせに切っていませんよね。

はさみでもそのような繊細な切り方は可能で、引き切りと呼ばれます。
一般的ではないと感じますが、「引き切り効果」を得られる新しいデザインの商品が、すでに販売されています。

繊細な作業を行う引き切りでは、テープなどを切ることも多くなります。
テープを切ると汚れが付きやすいので、切れ味を維持するためにも汚れを拭き取る習慣をつけましょう。

お手頃に復活!一番簡単な切れ味回復方法

色々なアルミ缶

さて、切れ味が落ちる原因が確認できたところで、その回復方法を説明しますね。

構成刃先現象ではさみの切れ味を復活させる

構成刃先という現象を利用してはさみの切れ味を復活させます。
とは言っても、構成刃先なんて解らないですよね。
私もまったく知りませんでした。

構成刃先現象とは、融点の低い金属をはさみなどで切ることで、刃先の傷んだ部分にその切った金属が溶けて入り込み欠けた部分を修復するというものらしいです。

日常生活の中で、その構成刃先現象を利用できるお手頃な金属はアルミです。
その方法は単純で、アルミを切る事で切れ味を復活させるのです。
アルミを切ることでアルミが溶けるってなんだか不思議ですよね。
とにかく細かい理屈は必要ありません。お試しください。

アルミ缶やアルミホイルを切りましょう

可能ならば薄いアルミ缶を用意します。
ビールのアルミ缶などが身近で見つけやすいですね。
アルミ缶は切る時に滑りますから、しっかり潰します。

あとはゆっくりで良いのでとにかく数回切ります。
アルミホイルの場合は、なるべく厚手のアルミホイルをクシャクシャにして広げてから切ります。

100均のアルミホイルは薄いものが多いので、出来ればメーカー品の厚手のアルミホイルを用意します。
シワシワにしたアルミホイルを5枚くらい重ねて数回切りましょう。

はさみの傷み具合にもよりますが、「切れる」感じが蘇りますよ。

構成刃先は一時しのぎです

不思議なことに切れないはさみでアルミを切ると、確かに切れ味が良くなります。
しかし構成刃先効は一時しのぎ、はさみをある程度使うともとに戻ります。
ですので、はさみを使う作業が多い場合には作業前にアルミを切ると良いと思います。

アルミホイルは料理などで使ったものでも大丈夫ですが、油が付いている場合は割けたほうが良いですね。
油が刃先について汚れやすくなるようです。

これでは本末転倒ですね。

お気に入りのはさみの王道の復活方法

はさみも刃物ですからしっかり直すには研ぐことが一番よいのです。

はさみを研ぐ色々な方法

はさみを研ぐにはいくつかの選択肢があります。

各種研ぎ器を使って切れ味を復活させる

文房具のはさみやキッチン用のはさみならば、安価なはさみ研ぎ器が売っているので試してみましょう。

はさみ研ぎ器は100均でも売っていますが、私が試したものは使い難くてちょっと問題ありでした。
DIYショップなどで1000円以下で売っていますから、出来ればそちらを購入して使いましょう。

インターネットで探す方法も良いですよね。
はさみ専用の研ぎ器が欲しいので、細かい買い物をまとめて注文する時に一緒に買おうと思います。

以前、我が家では包丁とはさみの両方が研げる研ぎ器を2000円程度で購入しました。
たしか近隣のスーパーマーケットで買ったと思います。

これはなかなか使いやすかったので、包丁も研ぎたい人にはオススメです。

シャープナーや紙やすりを使う

シャープナーと呼ばれる汎用の研ぎ器があります。

特にダイヤモンドシャープナーという工業用ダイヤモンドが埋め込まれている製品は優秀です。
軽いタッチで刃先を削れますので器用な人ならば短時間ではさみの切れ味を取り戻せるでしょう。

私は不器用なのでシャープナーは諦めました。
同じような方法として割り箸などに紙やすりを巻きつけて修復する方法も有効ですが、やはり手先の器用さは必要だと思います。

大切なはさみはプロに頼みましょう

たとえ文房具のはさみでも、高価なもので大切にしているはさみならば、プロに頼みましょう。

町の金物屋さんや、地域のボランディアなどで比較的安く研いでもらえます。
料金はだいたい500円~1500円程度ですね。

近隣に頼める店舗がない場合は、宅配便を使って包丁やはさみの研ぎ直しを受けている業者があります。
料金も実店舗とあまり差がなく、送料分の割増程度で研ぎ直しができますから、試してみるのも良い選択ではないでしょうか。

注意点として、フッ素コートやチタンコートのはさみの場合には、事前に業者に確認をしてから頼むようにしましょう。

はさみの形状や表面塗装によってはうまく研げない事もあるようです。

裁ちばさみ、洋裁バサミはご注意を!

縫製などで使用するはさみは特殊なはさみです。

切れ味を復活させるというより、切れ味を保つために研ぎ直しを行うことがありますが、必ずプロに頼みましょう。

紙を切っただけで切れ味が落ちると言われる裁ちばさみの研ぎ直しは、素人の手に負える作業ではありません。

逆に大切なはさみを傷めてしまうことが多いので、かならずプロに相談しましょう。

はさみの基本的なお手入れ方法

はさみの手入れ方法はとてもシンプルです。
ただし、汚れた時にはなるべく早くしっかり汚れを落としましょう。

はさみのお手入れは乾拭き+無水エーテルがオススメです!

とにかく使ったら乾拭きしましょう。
柔らかい布が理想ですが、それがない場合はキッチンペーパーでもOK!
こまめな乾拭きが大切です。

それと私からのオススメは「無水エーテル」です。
これ特殊な物ではなく普通の薬局で売っていますよね。

無水エーテルは水分無しで汚れを溶かし落としてくれますからお試しください。
最近ではスーパーマーケットのレジ周りに小瓶が置いてあることもありますよ。

テープの粘着成分にはオレンジオイル

テープの粘着成分はとにかく切れ味を落としてしまいます。
この粘着成分を放置しておくと、どんどん切れ味が悪くなっていきますから、なるべく早く綺麗に取っておきましょう。

テープの細かいゴミが付着している場合は、より強いテープを使って剥がし取ります。

そして粘着成分はオレンジオイルを配合している洗剤などを使って落とします。

布やティッシュペーパーに洗剤をつけて、はさみに付いている粘着成分に押し当ててしばらく馴染ませます。
その後で軽く拭き取ります。
これを繰り返すと、短時間で綺麗に粘着成分を落とせます。
ぜひお試しください。

塗装してあるはさみはご注意を!

お子様用のはさみなどで、絵柄の入っているはさみがありますよね。
はさみの表面に塗装してキャラの絵などを書いてある場合は、塗装の方法によってはオレンジオイル配合の洗剤を使うと塗装が剥がれることがあります。

これはテープ剥がし剤などでも同じ事がおきますので注意しましょう。

はさみの切れ味が悪い時の復活方法 まとめ

はさみは日常生活の中で、色々な用途で使われる身近な道具のひとつです。
ですが、身近になりすぎて切れ味などを意識しないで使っている場合も多いと思います。

切れないはさみは怪我の元でもありますから、お手入れをして気持ちよく使いましょう。